2007年09月10日

気になるニュース 『工業ガス各社、半導体向け供給削減へ』

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070907NT003Y42106092007.html

 「ヘリウムは貴重な資源である」この言葉を聞いてピンと来る人はいるだろうか。ヘリウムといえば、風船を浮かばせる為に使ったり、肺に入れて高い声を出して遊んでみたり、というイメージであろう。もう少し産業的な分野で見てみると、ヘリウムは不活性・沸点が低い・人畜無害・分子が小さい、という特徴を持つので、例えば配管の漏れを検出したり、MRIの超伝導部分の極低温を保つ為に用いられたりする。また特に、半導体などを用いる精密機器の製造工程で雰囲気ガス(有害な反応を防ぐ環境を作るガス)として用いられる。
 
意外といろいろなところで活躍しているヘリウムだが、残念な事に大気中には殆ど存在しない。ヘリウムは鉱物の中に多く含まれており、天然ガスを採掘する時に一緒に精製するらしい。日本ではヘリウムガスが精製できるガス田が無く、ヘリウムガスの輸入は全て米国に頼っているそうだ。そのヘリウムガスが米国内でも不足しており、それが今日本にも波及しているという問題が起きている。

 日経新聞の記事によれば、工業ガスを供給している日本の企業は、太陽日酸、岩谷産業など。米国のガス田の老朽化による改修の為、輸入量が減るという予測をたてているようだ。

 ここでガス田についてまとめておきたい。中東などに多くある、原油が採掘できるところは「油田」という。通常、油田においては石油と共にガスが混ざって得られる。したがって、油田も天然ガスを得られる場所と考える事もできる。一方で、石油は無いが、メタン・エタンなどの天然ガスが得られる場所がある。これを「ガス田」という。また地下水にこれらのガスが混ざっている場合もあり、特にこれらは「水溶性ガス田」という。日本にも、油田は殆ど無いがガス田は結構ある。有名どころでは、油田もある新潟の「南長岡ガス田」や、関東の温泉と共に出てくる事で有名な「南関東ガス田」である。これらは場所によって取れるものも違っており(例えば南関東ガス田ではヨウ素がとても多い)、日本のガス田ではヘリウムが殆ど精製できないのであろう。

川口液化ケミカル(株)ブログ ヘリウムガスの不足

太陽日酸 産業ガスの種類 ヘリウムHe

日本産業ガス協会 ヘリウムの作られ方

ウィキペディア ガス田

帝国石油 天然ガスの生産
帝国石油 主要幹線パイプラインマップ
posted by 柿03 at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/5388185

この記事へのトラックバック