2008年10月21日

気になるニュース『エルピーダ営業赤字膨らむ』

『エルピーダ2Q営業赤字膨らむ〜DRAM価格下げ止まらず(10/14)』

『エルピーダメモリ(6665)はCB発行による希薄化懸念の売りが止まず 4連続STOP安の公算大(10/30)』

 エルピーダの株価が連日ストップ安をつけて下げ止まらない。この金融恐慌による株価低迷という事を踏まえても、尋常ではない状態だと言わざるを得ない。

 エルピーダは資金調達のためにCBを500億円発行するそうである。

ロイター
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnTK018069120081017

社債の総額 500億円
発行価格 額面100円につき100円
利率 なし
転換価格 1017円
償還期限 2009/11/4
請求期間 2008/11/5〜2009/11/2

割当先 Nomura Asia Limited

 転換価格は下限50%(509円)に設定されており(エルピーダ内リンク)、いわゆるMSCB(転換価格修正条項付転換社債)とみなす事ができる。

 
 と言うわけでここで転換社債(CB)と価格修正条項付転換社債(MSCB)について学ぶ。
 CB(Convertible Bond:転換社債)は、平成14年以降からは正確には「転換社債型新株予約権付社債」と呼ばれるようになった。

野村證券 用語:CB
ウィキペディア 転換社債型新株予約権付社債

 ワラント債などいろいろな仕組みがあったので、商法を改正し、「普通社債」と「新株予約権付社債」に大きく分けたそうだ。ここでは以降CBを使う。
 CBは株に変換できる権利を持ち、変換せずに利息を得たり社債として償還を待っても良い。従って株式を購入するよりリスクが低いので、実際の株価よりも低い水準で推移する。
 CBは大抵証券会社等が買い取り、適度に株式市場へ投入される。この買取先を割当先という。

 さて、転換価格が1000円のCBを購入し、株価が1300円になれば即座に株式に転換して売却すれば、一株あたり300円の利益になる。しかし株価が900円であれば、転換しても旨みは無い。明らかな下落局面の時には、CBを引き受けてくれない可能性がある。そこで生まれたのが転換価格の調整が可能なMSCBであると思われる。

「三叉路」MSCBに関する一考察 (1)MSCBの概要

 MSCBの特徴としては、利息が無いという事、償還期限が1年等非常に短い事である。すなわち株式への変換をほぼ前提にして買われるCBと言っていいと思う。
 MSCBは下限いっぱいまで買うのを待つ事ができるので、安く買うことができる。安く買えば買うほど市場における株式が増えるので、一株当たりの株式の利益が目減りする。これを株式の希薄化というそうである。そもそも下落局面で発行されることが多いので、株価の下落を助長させてしまう傾向があるようだ。
 
 ただし株価が当初の転換価格より上昇した場合、MSCBならば転換価格も上昇するので、逆に株式の希薄化の抑制効果が期待できるともされる。故に中長期的にはMSCBが発行されたことが悪材料と一概に言えないが、少なくとも短期的に株価が急激に下落する事が多く、既存の株主に大きな迷惑をかけることは多い。
posted by 柿03 at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース
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