2007年09月16日

麻生×福田の総裁戦

 安倍前首相の突然の辞任によって自民党内が再びかつて無い慌しさを見せている。安倍退任の直後は当然彼とこの一年ともに戦ってきた麻生太郎が新しい総裁になるのでは、と言う観測が強かった。しかしこの事が災いしてか、対立候補の一本化が進み、津島派、古河派・山崎派などからは立候補者を擁立せず、町村派(旧森派といった方がわかり易いだろうか)から福田康夫氏が立候補し、一対一の直接対決となった。ここで各派閥の人数を示す(ウィキペディア 自由民主党の派閥より)

-町村派 80人
-津島派 67人
-古賀派 46人
-山崎派 39人
-伊吹派 25人
-二階派 16人
-麻生派 16人
-高村派 15人
-谷垣派 15人

 福田氏の属する町村派が80人であるのに対して、麻生派は16人であり、この情勢での麻生氏の劣勢は論を待たないであろう。特に第二派閥の津島派が福田氏支持、そして小泉元首相が福田氏指示を打ち出している事も重要である。無所属のいわゆる"小泉チルドレン"の動向に大きく影響するからである。

 打開策のひとつとしては、以前から言われている古賀派・麻生派(旧河野グループ)・谷垣派(宏池会加藤系)・古賀派(宏池会反加藤系)との「大宏池会構想」であるが、少数派の麻生派主導によるこの大連合を急に行うのは難しいと思われる。

 もうひとつ、この劣勢確実と言う状況を利用して、各地域の県連票の獲得に集中する事である。以前、橋本龍太郎と小泉純一郎が総裁選で対決した時に、小泉を総裁に押し上げる原動力になったのは、この県連代表票であった。麻生派はもともと人数が少ないので、派閥単位での投票先決定に対して批判を行うことが出来る。これらをけん制しつつ、劣勢確実と言う事で態度を決めかねている議員・県連代表の票を集めることが出来るのではないだろうか。
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2007年09月10日

気になるニュース 『工業ガス各社、半導体向け供給削減へ』

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070907NT003Y42106092007.html

 「ヘリウムは貴重な資源である」この言葉を聞いてピンと来る人はいるだろうか。ヘリウムといえば、風船を浮かばせる為に使ったり、肺に入れて高い声を出して遊んでみたり、というイメージであろう。もう少し産業的な分野で見てみると、ヘリウムは不活性・沸点が低い・人畜無害・分子が小さい、という特徴を持つので、例えば配管の漏れを検出したり、MRIの超伝導部分の極低温を保つ為に用いられたりする。また特に、半導体などを用いる精密機器の製造工程で雰囲気ガス(有害な反応を防ぐ環境を作るガス)として用いられる。
 
意外といろいろなところで活躍しているヘリウムだが、残念な事に大気中には殆ど存在しない。ヘリウムは鉱物の中に多く含まれており、天然ガスを採掘する時に一緒に精製するらしい。日本ではヘリウムガスが精製できるガス田が無く、ヘリウムガスの輸入は全て米国に頼っているそうだ。そのヘリウムガスが米国内でも不足しており、それが今日本にも波及しているという問題が起きている。

 日経新聞の記事によれば、工業ガスを供給している日本の企業は、太陽日酸、岩谷産業など。米国のガス田の老朽化による改修の為、輸入量が減るという予測をたてているようだ。

 ここでガス田についてまとめておきたい。中東などに多くある、原油が採掘できるところは「油田」という。通常、油田においては石油と共にガスが混ざって得られる。したがって、油田も天然ガスを得られる場所と考える事もできる。一方で、石油は無いが、メタン・エタンなどの天然ガスが得られる場所がある。これを「ガス田」という。また地下水にこれらのガスが混ざっている場合もあり、特にこれらは「水溶性ガス田」という。日本にも、油田は殆ど無いがガス田は結構ある。有名どころでは、油田もある新潟の「南長岡ガス田」や、関東の温泉と共に出てくる事で有名な「南関東ガス田」である。これらは場所によって取れるものも違っており(例えば南関東ガス田ではヨウ素がとても多い)、日本のガス田ではヘリウムが殆ど精製できないのであろう。

川口液化ケミカル(株)ブログ ヘリウムガスの不足

太陽日酸 産業ガスの種類 ヘリウムHe

日本産業ガス協会 ヘリウムの作られ方

ウィキペディア ガス田

帝国石油 天然ガスの生産
帝国石油 主要幹線パイプラインマップ
posted by 柿03 at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース

2007年09月05日

気になるニュース 『カザフがカシャガン油田の開発中断、伊ENIなどに圧力』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070828-00000921-reu-int

カザフスタン政府は、北カスピ海沖合のカシャガン油田開発プロジェクトについて、環境面や安全面での規則違反を理由に3ヶ月間以上の作業停止を命令したそうです。現在このカシャガン油田開発プロジェクトは、イタリアのENIを中心に、米エクソンモービル、仏トタル、そして日本のインペックス北カスピ海石油(石油公団、国際石油開発、石油資源開発、三菱商事が出資)などが参加しています。

http://www.jnews.jetro.go.jp/cgi-bin/russia/cenasiacrono/newsindex.cgi?action=kiji&no=19

 資源エネルギー庁によれば、可採埋蔵量は約130億バレルで世界有数の油田として注目されています。カザフスタンもまたこれに参加し、その権益を確固たる物にしたいと言う思惑があるのでしょう。この一連の流れはサハリン2プロジェクトと酷似しています。

 石油の輸入依存度を完全に外国に頼っている日本にとって、これらの権益を確保する事は非常に重要である事は間違いありません。また逆にその事が相手の交渉カードに使われる要因になってしまっているのも事実です。ともかくも、コツコツと続けてきた油田開発のプロジェクトを成功させるように祈っています。

-資源エネルギー庁 第5節 エネルギー資源の確保
posted by 柿03 at 01:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース